デジタルマネーライブラリー

このスマート社会において情報は、場所やモノに縛られない状況を実現しはじめています。そんな情報にこれからは価値あるインターネット「IoV」(Internet of Value)が求められると考えています。本ブログでは、そんな「IoV」に影響する仮想通貨について色々な観点から紹介します。

ビットコインはどうやってできたのか知ろう

ビットコインのアイデアはインターネット上で生まれ、その後、世界中に大きく広がっていきました。ここではその歴史を追っていきます。

通貨の誕生は暗号技術

ビットコインがこの世界に登場したのは、2008年11月のことです。インターネット上で暗号技術について議論を重ねるための場に「サトシ・ナカモト」と名乗る人物がP2P技術を駆使した通貨のアイデアを紹介したのがはじまりです。その投稿に添付されたファイルは「Bitcoin:A Peer-to-Peer Electronic Cash System」というタイトルでした。和訳すると、「ビットコインP2P型電子貨幣システム」をいい、これがビットコインの原論文と呼ばれています。ちなみに、この原論文は一般的に「ホワイトペーパー」と呼ばれます。

2009年1月には取引のためのプログラムが実際に動き、ビットオコインのネットワークで初めての取引が行われます。サトシ・ナカモトからハル・フィニーというコンピューター科学者に100BTCが送られた歴史的な出来事でした。

P2Pとはなんだろう

P2Pは「ピア・ツー・ピア」と呼びます。このP2Pとは、ネットワーク参加者がサーバーを介さずに直接通信するプロトコル方式です。通常は企業などがサーバーを用意して、ユーザーはそのサーバーにアクセスすることで必要な情報を受け取ります。

原論文にはなにが明記されているのか

原論文とは一般的に「ホワイトペーパー」と呼ばれています。ビットコインのホワイトペーパーには、ビットコインが何を目的に作られ、どのような原理で動いているかなどが書かれています。ビットコインで使われているのは以前から存在する基本的な技術ばかりですが、それらを巧みに組み合わせて、管理者のいないインターネット上の貨幣という概念を創りだしています。

誕生から1年4カ月後の大きな出来事

ビットコインが実際に支払いに使われたのは、誕生から1年4カ月がたった2010年5月22日のことです。イギリス人のラズロー・ヘニエイツが、アメリカのピザ屋「パパ・ジョンズ」に25ドルのピザを、10000BTCで購入したのです。このお話は「Bitcoin Pizza Day」として語り継がれており、毎年5月22日は、世界中のビットコイナーがピザパーティを開催する記念日としてしたしまれるようになりました。

ちなみに、このイギリス人のラズロー・ヘニエイツは直接ビットコインの支払いでピザを購入したのではなく、「Bitcoin Talk」という掲示板の中で、1人のユーザーにビットコインを送り、代わりに注文して購入したのです。