デジタルマネーライブラリー

このスマート社会において情報は、場所やモノに縛られない状況を実現しはじめています。そんな情報にこれからは価値あるインターネット「IoV」(Internet of Value)が求められると考えています。本ブログでは、そんな「IoV」に影響する仮想通貨について色々な観点から紹介します。

FXの証拠金維持率ってなんだろう。FXをやるなら知らないといけない基本ルールです。

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FXでトレードすると

FXにおける「証拠金」は、商品先物取引で使われる用語で、担保として預け入れたお金の範囲内で取引できるという仕組みです。

先物取引は「将来その商品を買う/売る」という約束をして売買する取引です。約束の証拠として預けるのが証拠金で、決済後に返却されるものです。

普通は、購入するものが100万円であれば、同額を用意する必要があります。この証拠金は、取引する商品の価格の数%~数十%ほどでも、用意した投資金額の数~数十倍の価格取引ができるということです。先物取引が効率の良い投資だとされるのはこれが理由です。

このような取引を証拠金取引と呼び、新規に取引をはじめる際に預けるものを「取引証拠金」と呼びます。そして、FXは取引会社に預けている証拠金の数倍~数十倍の取引が可能なのです。

 

もっと具体的に証拠金ってなに?

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 実は証拠金と言っても、取引をはじめるために必要な「必要証拠金」と取引を続けるために欠かせない「有効証拠金」に分けられます。必要証拠金と有効証拠金について、それぞれ概要を見てみましょう。

 

取引に必要となる「必要証拠金」
FX口座を開設するときに預けた証拠金は「取引証拠金」としてあつかわれます。実際の取引に必要となる証拠金の金額は取引する通貨ペアや取引通貨単位によって異なります。

FX業者によって任意に決められる、取引に必要となる証拠金のことを「必要証拠金」と呼びます。

 

取引の結果で変動する「有効証拠金」
実際に取引をはじめてポジションを持つと、その時点の為替レートで決済したときにどの程度の損益が生じるかを予測する「評価損益」が求められます。

この評価損益を反映した必要証拠金のことを「有効証拠金」、有効証拠金から必要証拠金を差し引いた残りの金額を「余剰金額」と呼び、余剰金額の範囲内で新規注文を発注することができます。

 

 で、証拠金維持率がどうなるの?

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実取引に対して取引証拠金が占めている割合を「証拠金維持率」といいます。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100%
証拠金維持率が、FX業者が決める一定ラインを割り込んでくると、その取引を継続することができなくなります。その場合の最低限必要な証拠金のことを、「維持証拠金」といいます。
取引業者は、一定の証拠金維持率を割り込んだ時点で、それ以上の損失を出さないように、あるいは取引継続をするためには追加の証拠金が必要であるという主旨のメッセージを出します。
これをマージンコールと呼んでいます。

 

わかりづらいのが証拠金不足です。証拠金は取引をする約束の担保として用意されているものです。でも損失が出たことで預けている証拠金よりも損失がおおきくなり取引証拠金を下回ってしまうと、担保としては不十分になってしまいます。その不足している金額が証拠金不足です。

FXには、利用者の資産を守るため、ある一定の損失が発生した際に、これ以上損失が拡大してしまわないよう強制的に取引を終了させるルールがあります。それを「ロスカット」と呼びます。

そこで重要なのが、取引金額に対する証拠金残高の割合を表して、取引を続ける目安となる「証拠金維持率」があるのです。

FX事業社によりロスカットの執行対象となる証拠金維持率の割合は異なります。だいたい20%から100%の間に設定されています。

ロスカットの執行対象となる証拠金維持率の割合が低いほど、より大きな含み損を抱えた取引ができます。しかし仮にロスカットが執行されると、1回で取引が継続できなくなるほどの損失になることもあります。

 

証拠金不足が発生しそうになるとどうすることができるのか?

2つの選択肢があります。

ひとつは証拠金不足を見越して入金して取引を続ける。もうひとつは、不足が解消されるレベルのポジションを処理することができます。

つまり、証拠金不足が発生した時点で取引を続けるべきかどうか判断することになります。証拠金不足が発生しなければ、ずるずると取引を続けて莫大な損失が出てしまう可能性があります。

証拠金不足によるロスカットは、ユーザーを巨額の損失から守るためのに制度でもあるのです。

 

結局どう取引して行くのか

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FX取引をするにあたり、大半の人はFX事業者に口座を開設し取引を開始します。その際にどこのサービスを利用するか比較しますが、その重要さと反比例するようかのように軽視されているのが、証拠金に関する様々な基準です。ロスカットという資産が吹っ飛ぶ可能性のあるルールのキモになる「証拠金維持率」は、取引を続けるために注目するべきです。

口座開設を検討するときには、取り扱い通貨ペアや取引通貨単位、取引上限のほかにも、リスク管理と資金管理に欠かせない証拠金維持率にも注目しましょう。